ニフティクラウド SDK for Ruby

概要

ニフティクラウド SDK for Ruby は、サーバーの作成・起動・停止やステータス参照などの操作を可能にする Ruby API です。 この SDK を利用して、ニフティクラウド管理アプリケーションの開発、リソースコントロールの自動化などをより容易に実現することができます。

詳しくは、下記のページをご覧ください。

cloud.nifty.com/api/#ruby

ニフティクラウド SDK for Ruby に含まれているもの

  • ニフティクラウド Ruby ライブラリ

    ニフティクラウドAPI(REST)との通信、処理を実装した Ruby API です。
    RESTの知識がなくても、お使いの Ruby 環境を利用してアプリケーションの開発をすることが可能です。
    
  • サンプルコード

    アプリケーション開発のためのライブラリ利用例を内包しています。
    
  • テストコード

    テスト用のファイルを内包しています。
    
  • ドキュメント

    • README.rdoc

      ニフティクラウド SDK for Ruby の説明を記述しています。
      
    • INSTALL

      インストール手順について記述しています。
      
    • LICENSE.txt

      Ruby License の内容になります。
      
    • CHANGELOG

      変更箇所について記述しています。
      
  • パッケージ関連ファイル

    • Gemfile

    • Rakefile

    • nifty-cloud-sdk.gempsec

動作環境

  • Ruby 1.8.7

  • RubyGems 1.7.2

  • bundler 1.0.12

  • xml-simple 1.0.12

  • mocha 0.9.9

  • test-unix 2.1.2

  • test-spec 0.10.0

  • rcov 0.9.9

  • perftools 0.5.4

  • yard 0.6.2

導入

API 認証キーの取得

ニフティクラウド SDK for Ruby を利用する前に、ニフティクラウドのアカウントを取得する必要があります。

詳しくは、下記のページをご覧ください。

cloud.nifty.com/api/#sdk

ニフティクラウド SDK for Ruby のインストール

INSTALL ファイルをご覧ください。

利用方法

ニフティクラウド SDK for Ruby を利用するためのインタフェースクラスは NIFTY::Cloud::Base です。

準備

API認証キー(公開キー・秘密キー)は、事前に必ず設定してください。 ※それ以外の設定できる値は、環境に合わせて変更してください。

設定方法は下記方法の何れかで設定できます。

  • 環境変数

  • 定義ファイル

  • オブジェクト生成時の引数

すべての方法で設定した場合は、下記優先度に従い設定されます。

オブジェクト生成時の引数  環境変数  定義ファイル

認証バージョン・APIの認証ロジックで設定できる値は、APIリファレンスをご覧ください。

cloud.nifty.com/api/rest/

環境変数での設定

NIFTY_CLOUD_ACCESS_KEY

公開キー

NIFTY_CLOUD_SECRET_KEY

秘密キー

NIFTY_CLOUD_ENDPOINT_URL

エンドポイント

NIFTY_CLOUD_PROXY_SERVER

プロキシサーバーURL

NIFTY_CLOUD_USER_AGENT

ユーザーエージェント

NIFTY_CLOUD_MAX_RETRY

最大リトライ回数

NIFTY_CLOUD_CONNECTION_TIMEOUT

接続タイムアウト(秒)

NIFTY_CLOUD_SOCKET_TIMEOUT

ソケットタイムアウト(秒)

NIFTY_CLOUD_SIGNATURE_VERSION

認証バージョン

NIFTY_CLOUD_SIGNATURE_METHOD

APIの認証ロジック

環境変数の指定方法は下記のようになります。

例) 公開キーを環境変数で設定する場合(Linux)

% export NIFTY_CLOUD_ACCESS_KEY="<Your Access Key>"

定義ファイルでの設定

定義ファイルは、lib/NIFTY/config.rb になります。

ACCESS_KEY

公開キー (default: ‘<default access key>’)

SECRET_KEY

秘密キー (default: ‘<default secret key>’)

ENDPOINT_URL

エンドポイント (default: ‘cp.cloud.nifty.com/api/1.7/’)

PROXY_SERVER

プロキシサーバーURL (default: nil)

USER_AGENT

ユーザーエージェント (default: ‘NIFTY Cloud API Ruby SDK’)

MAX_RETRY

最大リトライ回数 (default: 3)

CONNECTION_TIMEOUT

接続タイムアウト(秒) (default: 30)

SOCKET_TIMEOUT

ソケットタイムアウト(秒) (default: 30)

SIGNATURE_VERSION

認証バージョン (default: ‘2’)

SIGNATURE_METHOD

APIの認証ロジック (default: ‘HmacSHA256’)

オブジェクト生成時の引数での設定

:access_key

公開キー

:secret_key

秘密キー

:use_ssl

SSL暗号化(現状true以外は認めていない)

:server

ニフティクラウドAPI ホスト名

:port

ニフティクラウドAPI ポート番号

:path

ニフティクラウドAPI パス

:proxy_server

プロキシサーバーURL

:user_agent

ユーザーエージェント

:max_retry

最大リトライ回数

:connection_timeout

接続タイムアウト(秒)

:socket_timeout

ソケットタイムアウト(秒)

:signature_version

認証バージョン

:signature_method

APIの認証ロジック

オブジェクト生成時の引数での設定例は、下記「基本操作」の項をご覧ください。

プロキシサーバー利用時の設定方法

プロキシサーバーを使用する場合は、プロキシサーバーURLを指定する必要があります。 ※設定例はLinux使用時のものとなります。

<ユーザー認証がない場合>

設定例)

% export NIFTY_CLOUD_PROXY_SERVER='//<host>:<port>'

<ユーザー認証がある場合>

設定例)

% export NIFTY_CLOUD_PROXY_SERVER='//<user>:<password>@<host>:<port>'
  • <user> プロキシサーバーに接続するためのユーザー名

  • <password> プロキシサーバーに接続するためのパスワード

  • <host> プロキシサーバーのホスト名

  • <port> プロキシサーバーのポート番号

基本操作

ニフティクラウド SDK for Rubyを利用するためのインタフェースクラスを用いて操作を行います。

NIFTY::Cloud::Base

オブジェクトの生成は以下のように行います。

<環境変数・定義ファイルの設定値を使う場合>

@nifty = NIFTY::Cloud::Base.new

<オブジェクト生成時の引数を指定する場合>

@nifty = NIFTY::Cloud::Base.new(:access_key => "<Your Access Key>", :secret_key => "<Your Secret Access Key>")

※注意 ニフティクラウド用に用意しているパブリックメソッドは、APIリファレンス(REST)に記載のあるAPI名とは異なっています。 例えば ‘RunInstances’ は、‘@nifty.run_instances()’ となります。

オブジェクト生成後、利用したいAPIに対応したメソッドを呼び出します。

res = @nifty.run_instances( options )

※optionsには必要なオプションを設定

res にレスポンス結果が格納されます。

サンプルスクリプト

sample ディレクトリ内をご覧ください。

Ruby script 利用例:

RunInstances の例)

#!/usr/bin/env ruby

require 'rubygems'
require "NIFTY"
require 'pp'

ACCESS_KEY = ENV["NIFTY_CLOUD_ACCESS_KEY"] || "<Your Access Key ID>"
SECRET_KEY = ENV["NIFTY_CLOUD_SECRET_KEY"] || "<Your Secret Access Key>"

ncs4r = NIFTY::Cloud::Base.new(:access_key => ACCESS_KEY, :secret_key => SECRET_KEY)

options = {
  :image_id                 => "imageId",
  :key_name                 => "keyName",
  :security_group           => ["groupName"],
  :instance_type            => "instanceType",
  :disable_api_termination  => false,
  :accounting_type          => "accountingType",
  :instance_id              => "instanceId",
  :admin                    => "admin",
  :password                 => "password",
  :ip_type                  => "static"
}

pp response = ncs4r.run_instances(options)

Ruby on Rails 利用例:

<プラグインとして追加>

プラグイン作成コマンドを実行します。

% script/generate plugin nifty_cloud_api

作成されたライブラリディレクトリにSDKを展開します。

${RAILS_HOME}/vendor/plugins/nifty_cloud_api/lib/NIFTY/…
                                                 NIFTY.rb

また、作成されたinit.rbファイルを編集し、

# init.rb
# Include hook code here
require 'NIFTY'

アプリケーション初期化時に読み込まれるように設定します。

RunInstances の例)

ncs4r = NIFTY::Cloud::Base.new(:access_key => ACCESS_KEY, :secret_key => SECRET_KEY)
options = { ... }
pp response = ncs4r.run_instances(options)

レスポンス結果の取り扱い

ニフティクラウドからのレスポンスはXML形式で返ってきます。

ニフティクラウド SDK for Ruby では、返ってきたレスポンスをハッシュ構造体にしてユーザーに返却します。

レスポンス例

<RunInstancesResponse xmlns="https://cp.cloud.nifty.com/api/1.7/">
  <requestId>22e11cc4-0e5a-4815-9892-b1ed6aeed6c4</requestId>
  <reservationId/>
  <ownerId/>
  <groupSet>
    <item>
      <groupId>groupName</groupId>
    </item>
  </groupSet>
  <instancesSet>
    <item>
      <instanceId>instanceId</instanceId>
      <imageId>imageId</imageId>
      <instanceState>
        <code>0</code>
        <name>pending</name>
      </instanceState>
      <privateDnsName/>
      <dnsName/>
      <keyName>keyName</keyName>
      <admin/>
      <instanceType>instanceType</instanceType>
      <launchTime>2011-07-01T13:21:59.074+09:00</launchTime>
      <placement>
        <availabilityZone>ap-japan-1a</availabilityZone>
      </placement>
      <platform>centos</platform>
      <monitoring>
        <state>monitoring-disabled</state>
      </monitoring>
      <privateIpAddress/>
      <ipAddress/>
      <privateIpAddressV6/>
      <ipAddressV6/>
      <architecture>i386</architecture>
      <rootDeviceType>disk</rootDeviceType>
      <blockDeviceMapping/>
      <accountingType>accountingType</accountingType>
      <ipType>static</ipType>
    </item>
  </instancesSet>
</RunInstancesResponse>

アクセス方法

上記レスポンスが返ってくるとした場合、imageIdを参照したい時は下記操作で参照できます。

puts res.instancesSet.item[0].imageId         # => imageId

例外処理

何らかの理由で処理が失敗した時は、例外が発生します。 例外の定義は lib/NIFTY/exception.rb で定義されています。

ニフティクラウド SDK for Ruby で発生させる例外は下記になります。

定義エラー

定義値に不正があった場合に出力されれます。

ConfigurationError

引数エラー

引数に不正があった場合に出力されれます。

ArgumentError

フォーマットエラー

サーバーからのレスポンスが解析できない場合に出力されます。

ResponseFormatError

レスポンスエラー

サーバーからのレスポンスがエラーの場合に出力されれます。

ResponseError
レスポンスエラー時のエラー情報取得方法について

レスポンスエラーの場合は、エラーコード・エラーメッセージがクラス内で定義されています。

begin
  @nifty.describe_instances
rescue ResponseError => e
  puts "Error Code: #{e.error_code}"
  puts "Error Message: #{e.error_message}"
end

謝辞

Glenn Rempe氏のライブラリを改変して作成しております。

詳しくは下記ページをご覧ください。

github.com/grempe/amazon-ec2/tree/master

ライセンス

このソフトフェアのライセンスは、Ruby License に従います。

その他

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